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    SEMrushを使ったキーワード調査と競合分析のやり方

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    Joshua Malimas
    ·2025年11月2日
    ·20分で読める
    Semrushを使ったキーワード調査と競合分析のワークフローを示すダッシュボード風イラスト
    Image Source: statics.mylandingpages.co

    このガイドでは、Semrushを使って「キーワード調査(拡張→クラスタ化→優先順位付け)」と「競合分析(ドメイン/キーワードギャップ/被リンク/広告)」を最短ルートで実行し、制作・公開・計測・改善までつなげる具体手順を解説します。

    • 所要目安: 初回2.5〜5時間(準備30–60分、調査60–120分、設計/制作120–240分)
    • 難易度: 初中級(SEOの基礎用語がわかる方向け)
    • 前提: Semrushアカウント、Google Search Console(GSC)/Analytics、競合候補ドメインのリスト
    • この記事でできること: 実務で再現できる操作手順、判断基準の目安、チェックポイント、よくあるつまずきの対処

    もしSEOの基本概念を軽く復習したい場合は、基礎の文脈に触れている入門記事として「YouTube初心者向けの始め方(内部記事)」や「Googleフォームの回答編集ガイド(内部記事)」も参考になります(本文の理解に必須ではありません)。


    事前準備(所要30–60分)

    1. シードキーワードを用意する
    • 自社のUSP、顧客FAQ、既存の上位ページ、競合の上位ページから「種語」を10〜30個集める。
    • 例: 「SaaS 料金」「SaaS 導入事例」「SaaS セキュリティ」など。
    1. 競合候補を3〜5社選ぶ
    • 目標キーワードで上位常連のドメイン、業界メディア、比較サイトをピックアップ。
    1. 対象市場・言語・地域を決める
    • 日本向け/日本語で分析するか、他国市場かを明確化。

    完了判定

    • 種語リストと競合ドメインが揃い、対象市場・言語が決まっている。

    よくあるつまずき

    • 種語が広すぎる/狭すぎる: まずは「商用度高め×中難度」も混ぜると後工程で判定しやすい。

    Step 1: Keyword Overviewで種語の市場感を掴む

    やること

    • Semrush上部の検索バーに種語を入力し、Keyword Overview(キーワード概要)で「Volume(月間検索回数)」「KD%(難易度)」「CPC」「検索意図(Informational/Commercialなど)」「Trend」「SERP特徴」をざっと把握する。

    見るべき指標と理由

    • Volume: 需要の大きさ。大/中/小のバランスをとる。
    • KD%: 初動は中低難度(例: 30–40以下)から着手すると取り組みやすい。
    • CPC: 高いほど商用性が高い傾向。収益寄りクラスターの目印。
    • 検索意図: 上位ページの型(比較/How-to/商品ページ)に合わせる設計の起点。
    • SERP特徴/PAA/動画など: コンテンツのフォーマット選定に直結。近年はAI Overviewの表示も観察対象。

    参考

    完了判定/検証方法

    • 各種語について、Volume/KD/CPC/意図/Trend/SERP特徴のメモが取れ、次の拡張へ進める状態になっている。

    つまずき対処

    • 数値が他ツールと違う: ツール間で差は通常。方向性(高低の傾向)で判断し、実SERP/GSCで補完する。

    Step 2: Keyword Magic Toolで関連語を大量発見・絞り込み

    やること

    • Keyword Magic Toolに種語を入力し、関連語を大量抽出。フィルタで「KD%(例: 10–40)」「Volume(下限を100や10など状況に応じて)」「Intent(情報/比較/取引など)」「CPC」などを設定して候補を整理する。

    操作のコツ

    • 「質問系」や「関連サブトピック」タブで、FAQやロングテールの種を集める。
    • SERP特徴のフィルタで、動画/レビュー/ローカルなどフォーマット要件を先に把握する。
    • 抽出した候補はタグ付けやエクスポートで管理し、後工程のクラスタ設計へ。

    参考

    完了判定/検証方法

    • 主要クラスターが見えてきて、各クラスターに属する候補が20〜100語程度まとまっている。

    つまずき対処

    • 候補が多すぎる: KD/Intent/CPCで条件を厳しめに。ロングテールは後回しにしても良い。

    Step 3: クラスタ化と優先順位付け(カニバリ回避)

    やること

    • 類似意図のキーワードを1つのクラスターにまとめ、「柱ページ(主要KW)」と「補助(関連/FAQ)」を分ける。
    • 既存ページと役割が重ならないよう、URL/タイトル/見出しを設計し、内部リンク方針を決める。

    判断の目安

    • 優先度は「意図の明確さ」→「KDの低さ」→「CPC/商用性」→「自社の強みとの一致」の順で並べる。
    • 私なら、小規模サイトはまずKD30–40以下で「比較/ベスト○○」など商用意図に近いものを1–2テーマ選ぶ。

    参考

    完了判定/検証方法

    • クラスターごとに「1つの主軸KW」と「補助見出し候補(質問、下位語)」が揃ったスプレッドシートがある。

    つまずき対処

    • 似たKWが複数ページに分散しそう: 代表ページを決め、内部リンクで集約。場合により統合や301も検討。

    Step 4: 競合ドメインとキーワードギャップの分析

    やること

    • Organic/Domain Researchで競合ドメインの「上位ページ」「上位キーワード」「推定オーガニック流入」「トレンド」を把握する。
    • Keyword Gapに自社と競合(最大5)を入力し、「競合のみ」「共通」「自社のみ」を切り替えながら、Volume/KD/CPCで攻めどころを抽出する。

    判断の目安

    • 「競合のみ」×「KDが中低」×「CPCがある程度高い」組み合わせを優先。
    • 競合の上位ページのフォーマット(比較表、事例、テンプレ配布、チェックリスト等)を観察し、差別化の軸を決める。

    補足

    完了判定/検証方法

    • 「ギャップKWの優先リスト」と「参考にする競合ページのURLと差別化ポイント」がまとまっている。

    つまずき対処

    • 競合が強すぎる: KDとAuthority差が大きければ、ロングテールやニッチ角度(用途別/業界別)に切り分ける。

    Step 5: バックリンク分析で再現可能な獲得経路を設計

    やること

    • Backlink Analyticsで競合の参照ドメイン数、Authority Score、リンクタイプ(dofollow/nofollow、テキスト/画像)、新規/失効リンクの推移を確認する。
    • 獲得元のタイプ(業界メディア、まとめ、ツール比較、特集、データ記事など)を洗い出し、再現可能なアウトリーチ先リストを作る。

    判断の目安

    • 上位ページに特定のリンク形式(例: 比較表での一括言及)が集中している場合、自社でも同形式での掲載可能性を探る。

    完了判定/検証方法

    • 「優先クラスターごとにリンク獲得の仮説(何を出せば、どこからリンクされるか)」が文章化されている。

    つまずき対処

    • 量はあるが質が低い: dofollow比率、参照ドメインの多様性、関連性を優先評価する。

    Step 6: (必要に応じて)広告分析で商用度を裏取り

    やること

    • Advertising Researchで競合の広告キーワード、広告コピー、掲載の履歴傾向を確認し、CPCや競合性が高い語を「収益寄り」としてマーキングする。

    判断の目安

    • 広告が継続投下されているキーワードは商用性が強いケースが多い。オーガニックでも高価値テーマとして優先検討。

    完了判定/検証方法

    • 優先クラスター内で「商用度高」をタグ付け済み。

    つまずき対処

    • 広告データが少ない/出ない: 業界や季節要因の可能性。期間を広げ、競合の増減も時系列で見る。

    Step 7: コンテンツ設計→制作→公開(実務フロー例)

    やること

    • クラスターごとにページタイプ(比較、How-to、事例、FAQ)と見出し構成案を作る。SERP特徴(PAA、動画、レビュー)に合わせてフォーマットを決め、構造化データ/FAQセクションも準備する。
    • 既存ページと役割が重ならないよう、URL/タイトル命名規則を統一し、内部リンク網を設計する。

    ワークフロー例

    • クラスタの柱KWをページ主題に、補助KWはH2/H3やFAQに吸収。
    • 比較クエリなら、選定基準→比較表→用途別おすすめ→導入の流れ の順で「意図に沿う骨格」を先に固める。

    実務ツール例(制作の効率化)

    • 例: 調査したクラスターを「QuickCreator」にインポートしてブリーフと下書きを作成し、WordPressにワンクリックで下書き連携するワークフローも取れます。開示: QuickCreator は自社プロダクトです。
    • 注意: 自動生成は叩き台。見出し構成・一次情報・事例の精度は自分で最終責任を持って詰める。

    完了判定/検証方法

    • 各優先クラスターについて「ページ骨子」「見出し案」「内部リンクの当て先」が確定している。

    つまずき対処

    • 意図が混在するKW: 比較とHow-toはページを分ける。FAQで吸収できるものはFAQへ。

    Step 8: 計測と改善(2–8週サイクル)

    やること

    • ProjectsでPosition Trackingをセットし、ターゲット国/言語/デバイスを設定。キーワードは手動/CSV/GSC連携で投入し、競合も登録。
    • Overview/Rankings/Competitors/Tags/SERP Featuresタブを定期確認。GSCの表示/CTR/クリック/平均順位も合わせて見る。
    • SERPの変化(特にAI OverviewやPAAの出現)も観察し、見出しやFAQの構成を随時調整する。

    参考

    改善の打ち手

    • CTRが低い: タイトル/メタ/リッチリザルト(FAQ、レビュー、動画)を強化。
    • 順位が頭打ち: 意図再評価、見出しの再設計、内部リンクの増強、権威付け(一次データ/事例/比較の公平性)。
    • 伸びが鈍い: リンク獲得を優先ページに集中。再現性の高い施策(統計記事、テンプレ配布、業界データ比較など)。

    完了判定/検証方法

    • タグ別に平均順位/Top3率/Top10率の推移が追えており、次の改善アクションが明文化されている。

    よくあるつまずきと対処

    • ツール間の数値差が大きい

      • 原因: クローリング頻度や推定モデルの違い。対処: 実SERPとGSCで裏取り。重要KWは手動で確認。
    • 検索意図ミスマッチ

      • 原因: 上位のページ型と合っていない。対処: SERPを観察し、ページタイプ/見出し/FAQ/構造化データを合わせる。
    • カニバリゼーション(類似KWで自社ページ同士が競合)

      • 対処: 代表ページの明確化、内部リンクの再設計、必要なら統合/301。概念整理は前掲のLANY記事が参考。
    • プラン上限に到達(KW/プロジェクト/レポート)

      • 対処: 優先KWに絞り、不要タグやプロジェクトを整理。最新の上限はSemrushの料金/ヘルプで確認。

    業種別の判断目安(クイックガイド)

    • BtoB/高関与商材

      • Volume中でもCPC高の比較/導入系を優先。事例・価格・セキュリティ・FAQを厚く。
    • EC/ローカル

      • 在庫/価格/配送の鮮度、レビュー、ローカル要素を重視。構造化データの整備でリッチ化。
    • 小規模ブログ/個人サイト

      • KD低〜中のロングテールから着手。内部リンクで柱ページを育て、クラスター全体の権威性を強化。
    • 多言語/越境

      • 国別にSERP特徴や競合が異なる。Position Trackingを国別に分けて管理。

    仕上げチェックリスト(コピーして使えます)

    • 準備

      • [ ] 種語リスト(10–30)/競合ドメイン(3–5)/市場・言語の確定
    • 調査

      • [ ] Keyword OverviewでVolume/KD/CPC/意図/Trend/SERP特徴を確認
      • [ ] Keyword Magicで候補抽出→KD/意図/CPCで絞り込み
      • [ ] クラスタ設計(柱KWと補助の切り分け)と優先順位付け
      • [ ] Keyword Gapで「競合のみ」×中低KD×一定CPCの攻めどころを抽出
      • [ ] Backlink Analyticsで再現可能な獲得元タイプを特定
      • [ ] 必要に応じて広告分析で商用度を裏取り
    • 制作/公開

      • [ ] ページタイプ/見出し骨子/構造化データ/内部リンク設計
      • [ ] 既存ページとの役割重複チェック(カニバリ回避)
    • 計測/改善

      • [ ] Position Tracking/GSCでKPI(平均順位/CTR/クリック/Top3率)をモニタ
      • [ ] SERP変化(AI Overview/PAA等)を反映し見出し・FAQを調整
      • [ ] 優先ページへリンク獲得施策を集中

    参考リンク(操作の裏付け)


    次のステップ

    • 今日中に「1クラスター」だけでもStep 1–4を回してみてください。24時間以内に、Step 7の骨子(見出し・FAQ)まで形にすると次週の計測がスムーズです。
    • 制作フェーズの効率化を図る場合は、本記事で例示したワークフローを参考に、自動生成を“叩き台”として活用しつつ、一次情報と事例で仕上げる運用を徹底しましょう。私は、調査→骨子→下書き→公開→計測→改稿のループを2–8週で回すのを推奨します。
    • なお、制作の下書き連携などを試す場合は、本文の例で触れたQuickCreatorのような支援ツールを適宜取り入れてください(リンクは本文中に一度だけ掲載しています)。

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