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    はじめてのSEO監査レポート入門:サンプルで理解する主要コンポーネント

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    Frank zhou
    ·2025年8月27日
    ·23分で読める
    SEO監査レポートの主要コンポーネントを俯瞰するダッシュボード風イラスト(INP含むCore

    「監査レポートって専門用語が多くて難しそう…」大丈夫。この記事は、はじめてSEO監査レポートを「読む/作る」初心者のためのやさしいガイドです。2025年時点の重要ポイント(たとえば、Core Web VitalsでFIDの代わりにINPが使われる)にも触れながら、8〜10の主要セクションと、何を見てどう判断するかを具体的に整理します。INPの基準は、良好が200ms未満、要改善が200–500ms、不良が500ms以上と定義されています(2024年以降)と説明するweb.devのINP最適化ガイド(2025時点)Core Web Vitalsトップガイド(web.dev, 2025)も参照しておくと安心です。

    レポート全体像:主要セクションの“地図”

    まずは全体像。典型的なSEO監査レポートには次のようなセクションが入ります。

    • 技術的SEO(クロール/インデックス、robots.txt、サイトマップ、正規化、ステータスコード、構造化データ など)
    • コンテンツ(タイトル/ディスクリプション、見出し、検索意図適合、重複・薄いページ、内部リンク)
    • キーワード(主要語/ロングテール、検索ボリューム、難易度、ギャップ)
    • 競合分析(勝てる領域、差分、パワーページ)
    • 被リンク(質とリスク、アンカー、否認の考え方)
    • パフォーマンス/UX(Core Web Vitals: LCP/INP/CLS、画像/JS最適化)
    • モバイル(レスポンシブ、タップ領域、フォント、CLS要因)
    • セキュリティ(HTTPS、混在コンテンツ)
    • 計測/レポーティング(GSC、GA4、目標/KPIの見える化)

    用語に自信がなくても、今は「どこに何が書かれるのか」だけ掴めればOKです。

    セクション別の要点と“見るべき指標”

    「これは何?なぜ重要?どこを見ればいい?」を一気に押さえましょう。リンク先はすべて一次情報・公式の解説です。

    1) 技術的SEO:クロール/インデックス、robots、サイトマップ、正規化

    ミニ質問:インデックスから確実に外したいページに「Disallowだけ」していませんか?→noindexが必要です。

    2) コンテンツ:検索意図×基本最適化×内部リンク

    • 何を見る?
      • タイトル/ディスクリプションの抜け・重複、見出し構造、薄い/重複ページ、内部リンク導線。
    • なぜ重要?
      • 検索意図に合わないとクリックも滞在も伸びません。内部リンクはページ同士の“道しるべ”。
    • 参考にしたい基礎観点:GoogleのSEOスターターガイド(2025)と、内部リンクの考え方を整理するMozのInternal Links解説(年次更新)

    ミニ質問:重要ページへ、関連する既存記事から内部リンクを張れていますか?

    3) キーワード:現状×機会の両輪

    • 何を見る?
      • 自サイトの実データ(表示は多いがCTRが低い、11–20位の“惜しい”クエリ)
      • 新規/関連キーワードの発掘と難易度
    • なぜ重要?
      • 伸びしろのある既存クエリに手を打つのが最短。新規は将来の柱づくり。
    • 実務の入口:自サイト実績はGSC、新規種出しはGoogle広告のツールも参考になります(広告ツールだがSEOの種出しにも応用されるとして、手順を詳述するAhrefsのGoogleキーワードプランナー解説(2024以降)が有用)。

    ミニ質問:11–20位の“惜しい”クエリを3つ挙げられますか?

    4) 競合分析:勝てる土俵を見つける

    • 何を見る?
      • 上位表示ページの型(情報/比較/取引)、共通要素、競合のパワーページ。
    • なぜ重要?
      • SERPの「勝ちパターン」を把握し、自社の勝てる差別化を見つけるため。
    • 参考:監査ツールの比較観点を掴むのにSemrushのSEO監査ツール概説(年次更新)が俯瞰に役立ちます。

    5) 被リンク:質>量、リスク管理も

    • 何を見る?
      • 不自然リンクの有無、アンカーテキストの偏り、nofollow/ugc/sponsoredの適切運用。
    • 参考:Googleの外部リンクの適切な扱い(rel属性, 2025)では、スポンサーやUGCの明示、安易な否認の乱用回避の考え方が示されています。

    6) パフォーマンス/UX:Core Web Vitals(INP/LCP/CLS)

    ミニ質問:PSIでINPが500ms以上のページはありませんか?

    7) モバイル:体験を壊す“小さなNG”に注意

    8) セキュリティ:HTTPSと混在コンテンツ

    • 何を見る?
      • 全ページHTTPS、HTTP資産の混在(Mixed Content)の有無。
    • なぜ重要?
      • 信頼性・安全性の土台であり、検索体験の質にも直結します。

    9) 構造化データ:リッチリザルトと整合性

    優先順位づけ:影響度 × 実装難易度の2軸で決める

    迷ったらこの順番でOKです。

    1. クロール/インデックス障害の解消(影響大/難易度 中〜高)
    2. Core Web VitalsなどUX速度のボトルネック(影響大/難易度 中)
    3. コンテンツの基本最適化(影響 中〜大/難易度 低〜中)
    4. 外部要因(被リンク獲得・リスク低減)(影響 中/難易度 中〜高)

    GoogleのSearch Essentials(2025)AI検索時代の成功(2025)Core Web Vitalsドキュメント(2025)でも、技術要件・UX・品質の重要性が繰り返し示されています。

    サンプル監査“断面図”(テキスト例)

    以下はレポートの1行サンプルです。自分のサイトに置き換えてみてください。

    • 例A:インデックス登録

      • 問題: 「クロール済み - インデックス未登録」が多数
      • 指標: GSCのインデックス登録レポート件数
      • 仮説: 重複/品質不足
      • アクション: 重複統合・canonical設定・サイトマップ精査(参考: canonicalの統合(Google, 2025)
      • 優先度: 高
    • 例B:Core Web Vitals(INP)

      • 問題: INP不良(≥ 500ms)のページが20%
      • 指標: PSI/GSCのCWVレポート
      • 仮説: JSの長いタスク、イベントハンドラ過負荷
      • アクション: 不要JS削減・長いタスク分割・イベント最適化(参考: INP最適化ガイド(web.dev, 2025)
      • 優先度: 高
    • 例C:構造化データ(製品)

    よくある落とし穴と回避法

    はじめの一歩チェックリスト(無料中心)

    運用のコツ:小さく回して継続改善

    • ペース配分の目安:
      • 月次:GSCの検索クエリ/CTR、PSIでのCWVざっくり診断、主要ページのメタ・内部リンクの微修正。
      • 四半期:クローラーを用いた全体監査、被リンク/競合の差分チェック、優先度見直し。
    • 迷ったら「影響大×実装中〜低」を先に。Core Web Vitalsの改善アプローチは、web.devのトップガイド(2025)が道標になります。

    まとめ

    • レポートは「道しるべ」。8〜10の基本セクションごとに“何を見る/なぜ重要/最初の一手”を押さえれば怖くありません。
    • 優先順位は「クロール/インデックス → UX速度(INP含む) → コンテンツ基本 → 外部要因」。
    • ツールは最小セットで十分:GSC、PageSpeed Insights/Lighthouse、GA4、+必要に応じてクローラーと1つの競合/被リンクスイート。

    このガイドのリンクをブックマークしておけば、判断に迷ったときの“公式の裏どり”にいつでも戻れます。今日の小さな一歩が、3ヶ月後の大きな成果につながります。がんばりすぎず、一歩ずついきましょう。

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